ニーズ高まる「中古車販売店」の満足度を初調査、「メーカー系」「専門店」の各ランキング1位は 〜オリコン顧客満足度調査

　近年、「中古車」のニーズが高まっている。リクルート発表の「カーセンサー中古車購入実態調査2019」によると、2019年の中古車市場規模（推計）は前年比約109％の3兆7498億円で、調査を開始した2015年以降で過去最高を記録。2020年の中古車登録台数（日本自動車販売協会連合会調べ）は前年比約99.7％と微減したものの、コロナ禍においても堅調な推移を見せていることから、コロナ後のさらなる市場成長が期待される。

　そうした業界動向を受け、顧客満足度調査を行うoricon MEでは「中古車販売店」について初調査。中古車のメーカーや車種を限定していない店舗を「中古車専門販売店」、自社ブランドに加えそれ以外の車種も取り扱っている店舗を「メーカー系中古車販売店」と定義付け、それぞれ満足度ランキングとして5月6日、公表した。

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　中古車市場が拡大している要因としては、安全性や環境などへの対応がより厳格化されることで、新車の価格が上昇してきていること。それと比例するように、中古車の品質も向上し、中古車購入のイメージがポジティブなものに変化してきていることなどから、本来の新車購入層が中古車購入にシフトしていることが考えられている。それを証明するように、前出の「カーセンサー中古車購入実態調査2019」では、中古車購入の平均単価が増加傾向にあり、業界としてもアフターサービス等を含め中古車事業に注力する動きが見られている。

　そうしたなか、本調査では、2021年1月28日〜2月4日の期間、過去3年以内に中古車販売店の店舗で中古車を購入し、価格を把握している18〜75歳の計6425名に、自身が利用した販売店の満足度について回答を得た。

　冒頭にあったように今回、「中古車専門販売店」「メーカー系中古車販売店」と2つのランキングを発表しているが、対象企業については、（1）実店舗で販売をしていること、（2）特定地域のみではなくチェーン展開をしていることに加え、中古車専門販売店ランキングは「中古車のメーカーや車種を限定していないこと」。

　メーカー系中古車販売店ランキングは「自社ブランド以外の車種を取り扱っていること」と定義し、それぞれこれらの条件を満たす企業について調査を行った（中古車専門→対象企業：12社、回答者数：2316名／メーカー系→対象企業：8社、回答者数：4109名）。

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　まずは、中古車のメーカーや車種を限定していない「中古車専門販売店」から。総合得点69.2点を獲得し、満足度総合ランキング1位に選ばれたのは、中古車専門店として半世紀近くの歴史を誇る【ケーユー】。同店舗では、「買うときも安心、買ってからも安心」をモットーに、品質にこだわった中古車・アフターサービスの提供を行っている。保証制度は、無料で付いてくる基本保証（一部車両を除く）に加え、オプションで最長5年間カバーするお得で充実した追加保証も。認証・指定工場は全店舗にあり、アフターサービスの受けやすさも魅力の1つだ。

　サービス構成に沿って設定された8つの評価項目別ランキングでは、「中古車の充実さ」（71.8点）、購入手続きのわかりやすさや納車の早さなどを評価した「購入手続き」（72.2点）、保証サービスやメンテナンスの充実さなどを評価した「アフターサービス」（69.1点）と3項目で1位を獲得。「中古車の充実さ」と「購入手続き」は70点台をマークし、「アフターサービス」については同項目の2位に1点以上の差を付ける結果となっている。

　満足度総合2位は、タレントの小倉優子がイメージキャラクターを務め、CMも馴染みが深い【カーセブン】（総合得点68.3点）。運営するカーセブンディベロプメントでは、お客さま目線の“サービス業としての基本”がこれまでの中古車ビジネスには欠けていることが多かったという考えから、アンケート調査等で顧客の声の収集を行いながら、用品販売やローン・保険等の金融サービスなど、消費者に優しいサービス開発・提供を心がけている。

　評価項目別ランキングでは、「担当者の対応力」（71.1点）、「中古車の品質」（70.5点）、「価格の納得感」（69.8点）と、全8項目中3項目で1位に。なかでも、担当者の基本的なマナーや知識の豊富さ、提案力などを評価した「担当者の対応力」で、とくに高い評価を得た。

　続く満足度総合3位には、1978年創業の【ビッグモーター】（68.2点）がランクインした。全国に300店舗を超えるネットワークを持ち、買取台数は4年連続日本一（ビッグモーターグループ調べ）。5万台を誇る豊富で高品質な自社在庫の中から、顧客の要望に沿った中古車の提案を行っている。

　評価項目別ランキングでは、立地・アクセスの良さや営業時間の長さを評価した「店の利用のしやすさ」（69.5点）で1位の評価を得たほか、「店の雰囲気・清潔さ」（73.2点）、「中古車の充実さ」（70.8点）、「アフターサービス」（68.0点）の3項目で2位を獲得し、利用者から支持されているポイントとして浮かび上がった。

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　次に見ていくのは、自社ブランドに加えそれ以外の車種も取り扱っている「メーカー系中古車販売店」ランキング。満足度総合1位に選ばれたのは、76.6点を獲得した【トヨタ販売店】。同店舗では、見えないところまで徹底洗浄する「まるごとクリーニング」、クルマの状態を徹底検査して公開する「車両検査証明書」、1年間走行距離無制限の「ロングラン保証」という“3つの安心”をセットにした中古車を、「トヨタ認定中古車」として販売を行っている。

　サービス構成に沿って設定された8つの評価項目別ランキングでは、「店の雰囲気・清潔さ」（77.2点）、「中古車の充実さ」（74.2点）、「中古車の品質」（78.3点）、「担当者の対応力」（79.2点）、「購入手続き」（79.0点 ※同点1位）、「アフターサービス」（78.8点）と6項目で1位に。なかでも、「担当者の対応力」は80点に迫る高評価を獲得したほか、「中古車の充実さ」「中古車の品質」「購入手続き」は、次点に1点以上の差をつける結果となり、同店舗の強みとして見受けられた。

　続いて、満足度総合2位は【三菱販売店】（74.5点）。同店舗では、「三菱のUCAR制度」という制度を設け、品質が高く、安心・安全な中古車提供に尽力。これには、修復歴や車齢／走行距離、車両評価書の有無等で3つのグレード（三菱認定UCARプレミアム／三菱認定UCAR／UCAR）に分類する決まりもあり、より車を選びやすい環境を整えている。評価項目別ランキングでは、「店の利用のしやすさ」（73.0点）、「価格の納得感」（77.7点）、「購入手続き」（79.0点）の3項目で1位に。なかでも、「購入手続き」では79.0点と高得点を獲得した。

　満足度総合3位は、【ダイハツ販売店】で総合得点は74.4点。同店舗でも、「ダイハツ認定U-CAR」というシステムを設け、車両状態証明書の提供や、納車前に再度ダイハツの車を知り尽くしたエキスパートが約60項目の徹底点検・整備を行うなど、高品質で安心・安全の証を提示している。評価項目別のランキングでは、「店の利用のしやすさ」（71.3点）、「価格の納得感」（76.1点 ※同点3位）、「購入手続き」（77.6点 ※同点3位）の3項目で3位の評価を獲得。

　実際に回答者からも、「前回乗っていた車を急遽車検から乗り換えに決断したなかで、休みの都合上その日の即決でした。営業時間を過ぎても車検切れになる前に納車できるよう、親切に取り計らってくれたのがありがたかったです」（30代・女性）などと支持されている。

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