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広告宣伝費、コロナ禍により6割の企業で減少 withコロナ時代の新たな顧客接点づくりに関心高まる

  • Q. 新型コロナウイルスの影響を受けて、昨年と比較して 4 月の広告宣伝費はどのような状況でしたか?

    Q. 新型コロナウイルスの影響を受けて、昨年と比較して 4 月の広告宣伝費はどのような状況でしたか?

 新型コロナウイルス感染症の拡大予防を目的に多くの業種で企業活動が制限されるなか、顧客との接点をうむ企業の広告宣伝活動にはどのような影響が表れているのか? 情報キュレーションサービス・GunosyとPR会社サニーサイドアップによるリサーチ会社・Grill(グリル)が、企業のマーケティング・広告・広報担当者334名から結果を得た「企業の広告宣伝活動の動向調査」によると、【昨年4月と比較して企業の広告宣伝費が減少した】との回答が63.5%にのぼることがわかった。その一方で、 29.9%の企業は【広告宣伝費に変化なし】、 6.6%の企業は【逆に増加した】と回答しており、“Stay Home”によってお家時間を充実させるサービスなど、業種によって影響が異なっていることが予想される。

  • Q.(減少した方へ)広告宣伝費はどの程度 減少しましたか?

    Q.(減少した方へ)広告宣伝費はどの程度 減少しましたか?

 減少したと回答した企業にその程度を尋ねると、【75%減】が最も多く34.9%。次いで、すべての広告宣伝活動が止まったことを意味する【100%減】が32 .1%、【50%減】が(18.4%)となり、昨年に比べ半減以上となっている企業で見ると実に8割強、コロナショックのダメージの大きさを物語る結果となった。また、回答企業の売上規模別で見ると、売上規模の高い企業ほど減少の幅が少なく、低い企業ほど減少の幅が大きいという傾向が見られている(下図)。

Q.広告宣伝費はどの程度減少しましたか?(回答企業の売上規模別)

  • Q.今後しばらく自社の広告宣伝費はどのようになっていくと思いますか?

    Q.今後しばらく自社の広告宣伝費はどのようになっていくと思いますか?

 減少した企業に対し、今後しばらく自社の広告宣伝費はどのようになっていくと思うか?を予測してもらったところ、【さらなる予算削減が求められると思う】(59.0%)が約6割、【現状の(減った状態の)予算がしばらく続くと思う】(36.8%)が3割強と、長期戦の覚悟が強いられる現状を反映するような結果に。

 そんななか、「5月以降の広告宣伝に関する方針」の問いでは、3 割弱の企業が【今まで経験のある手堅い広告手法だけに取り組んでいきたい】(27.8%)と回答する一方で、7 割以上の企業は【今までの手法と合わせて、費用対効果が高い新しい広告手法も模索する必要性がありそう】(44.8%)、【新しい広告手法にどんどん取り組んでいきたい】(27.4%)と、withコロナ時代に向け積極的な姿勢を見せていることがわかった。

Q.5月以降の広告宣伝に関する方針を教えてください

 消費者と接点を持つことは、顧客満足を高めていくうえでも非常に重要なもの。コロナ禍によって、生活様式や人々の価値観が大きく様変わりしていくのではないかと言われている今、広告宣伝という顧客接点作りにも、新たなアイデアによる変革が求められていくことになりそうだ。

【調査概要】
対象:企業のマーケティング・広告・広報担当者334名
<業種割合>
製造業:17%、その他サービス業:16%、情報通信業(IT関連事業):12%
生活関連サービス業・娯楽業:9%、農業・林業・漁業:8%
卸売業・小売業8%、医療・福祉:7%、金融業・保険業:7%、建設業:5%
教育・学習支援業:4%、宿泊業・飲食サービス業:3%、不動産業・物品賃貸業:3%
運輸業・郵便業:2%、鉱業・採石業・砂利採取業:1%

期間:2020年4月29日〜30日
手法:Gunosyリサーチによるオンライン調査