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マネーパートナーズ 奥山泰全社長インタビュー「個人投資家目線で嬉しいサービスを」

マネーパートナーズ様_Q&Aヘッダー

 FX取引(外国為替証拠金取引)が投資の世界に普及して約20年が経とうとしています。日本円と米ドルなど異なる2つの通貨を取引する為替取引により利益を得ることを目指す投資手法で、外国為替の投資手法として定着しています。その分、FX専業取引会社、証券会社、商品先物取引会社など参入企業は多く、顧客獲得競争が続いています。そんな状況で今回、常に「カスタマーファースト」を企業理念として、サービス提供を推し進めてきたマネーパートナーズが、オリコン顧客満足度ランキングFX取引1位に輝きました。「外為を誠実に」を信念とする代表取締役社長・奥山泰全氏の外為への思いをお話いただきました。

お客様の立場だったときに一番嬉しいサービスを

――3年連続顧客満足度1位おめでとうございます。競争が激しいFX業界でのこの受賞は並大抵のことではありません。

奥山泰全氏(以下、奥山) ありがとうございます。私自身、個人投資家出身なので、資産運用や投資をしていた元1人の顧客として、自分がされて嫌だと思うことはしないようにしよう、というのが2006年8月に当社の社長に着任して以来のモットーです。

――これまでに業界初の手数料無料化、従来の100分の1単位が可能な少額取引など次々と斬新なサービスを提供されてきましたが、どのようなことを意識しておられますか。

奥山 お客様が喜ぶだろうと思えることは、お声が出なくても率先して取り組んできました。自分がお客様の立場だったときに一番嬉しいサービスを提供する会社でなければならないと常に考えております。

お話を伺ったマネーパートナーズ代表取締役社長・奥山泰全氏

お話を伺ったマネーパートナーズ代表取締役社長・奥山泰全氏

「経営者の顔の見える企業」として自らセミナー開講&チャットで回答

――徹底的な顧客目線ですが、ほかにもカスタマーファーストを象徴するサービスなどはございますか。

マネーパートナーズ様_セミナーチャット画面

年始に開催したセミナーではチャットをフルオープンに(提供:マネーパートナーズ)


奥山 カスタマーファーストの気持ちを表すために、私自身がお客様の前に出るということを意識してやってきました。とにかく、大切なお金を預けていただくのですから、経営者の顔が見える企業でありたいのです。

 ネット上や、対面式のセミナーも積極的に実施しています。できるときは、チャットをフルオープンにして、厳しいご意見も含めて、すべて受け止められるような状態にします。もちろん、いただいたコメントに対しては、すべて丁寧にお返事するようにしています。

奥山 また、今年も1月に開催しましたが、毎年年始には『奥山が何でも答えます』というフリーディスカッションセミナーを実施しています。2時間質問攻め、何でも回答します、という形式です。今年は、「すべてのお客様を勝ち組にしたい!」をテーマにセミナーを行いました。嬉しいことに、参加者のなかには、毎年とても楽しみにしていて欠かさず参加して下さるという方もいらっしゃいました。終了後には、アンケートを実施し、今年は94%の方に「満足した」という回答をいただきました。ですが数人には「聞く価値はなかった」というご返答をいただくこともあり、私はこちらの結果がどうしても悔しくて悔しくて、どうすれば100%の人に満足していただけるのか、といつも自問自答してしまいます。

――調査時にも「社長がセミナーを不定期にしてくれるところが良かった」(女性/40代)という声もございました。そんな社長の努力が利用されるお客様に伝わっているのではないでしょうか

奥山 そうですね。でも私としては、やらなければいけないことがまだまだあると思っています。顧客満足度調査で初めて1位をいただいた2016年のときにも、社員に現状に甘んじることのないように「我々は、お客様の満足度向上の為に、まだまだできることがあるはずだ」とげきを飛ばしたほどです。

マネーパートナーズ様_セミナーバナー

年始には「すべてのお客様を勝ち組にしたい!」をテーマにセミナーを開催(提供:マネーパートナーズ)

ハイリスクでも慎重に使えば「便利な道具」となる

――FX取引は、まだ、ハイリスクハイリターン、取引が難しい、というイメージを持つ人が多いと思います。

奥山 私は長年個人投資家として、株式も商品先物も様々な投資を経験してきました。その結果一番オススメな商品として結論付けたのが、外国為替、つまりFXです。

 確かにFXはレバレッジという自己資金の25倍まで大きくかけることができるしくみがあります。これは便利な機能ですが、MAXまで利用しなければいけないということはありません。取引1倍を徒歩にたとえるなら、レバレッジは自動車です。ただ、230kmの高速で走ったらそれは危ないですよね。だからと言って、自動車に乗らないほうがいい、とはならないと思います。自動車の場合、運転免許証を取得するために教習所があるので、FXもお客様に投資や資産運用の取り組み方などを我々金融機関がきちんと説明していかなくてはいけないと考えております。25倍まで大きくできるレバレッジも、4倍程度を1つの目安として、慎重に安全に利用すべきと思っていただければレバレッジも車のように便利な道具になります。

FX取引、外国為替のイメージ写真

FX取引のレバレッジも“慎重に安全に”と考えながら使えたら便利な道具に ※写真はイメージ

将来の資産設計を考える「地獄シミュレーター」

――御社ではFX会社としては珍しく、将来必要なお金について考える『地獄シミュレーター』を用意されています。どのような意図からできたのでしょうか。

奥山 自分の将来の資産設計を考えるページですが、普通に入力すると約85%の人が地獄に落ちます(笑)。人生100年時代ですから、資産を預貯金だけで運用していたら、兵糧を食い潰してしまう、というのが今の日本の現実です。だからといって、60歳で定年退職してから急に資産運用しようといっても、それは難しい。自動車免許を60歳からとって運転するよりも、若いときから少しずつ安全運転で慣れたほうがよいのと一緒です。その資産運用の必要性を理解していただくためのツールになります。

『地獄シミュレーター』のページ画面(マネーパートナーズ公式HPより)

『地獄シミュレーター』のページ画面(マネーパートナーズ公式HPより)

デモ取引を作らないのはゲーム感覚で始めてほしくないから

――初心者向けにデモ取引などを用意している会社もありますが、御社にはありません。何か考えがあるのでしょうか。

奥山 FX投資の安全運転という願いもあって、当社の取引システムにはデモ取引がありません。取引をゲーム感覚にとらえてしまう可能性があり、そのような始め方は決して欲しくないからです。

 その代わりに、当社には100通貨単位という低額から始められるコースをご用意しています。ドル円とかユーロ円単位でいうと、1万円単位で取引ができます。こちらのコースなら、通貨ペアによっては、最低100通貨単位円で取引できます。試しにやってみたい、という人は、実際に100通貨単位の取引からやってみて、こんなことをするとこんな風に増える、こんな風に減る、といったことを体感していただいて、慣れてきたら取引単位を引き上げていただければいいかなと考えています。

低額から始められる『パートナーズFX nano』(提供:マネーパートナーズ)

低額から始められる『パートナーズFX nano』(提供:マネーパートナーズ)

――最後に、FX取引をやっている方や、今後試してみたいと考えている方々は、どのようなスタンスで取引をしていくのがよいのでしょうか。

奥山 資産運用、特にFX取引というと、元手100万円を1年後に5000万円にする、みたいな倍々ゲームのイメージがあるかと思います。しかし実際はそのような取引は長続きするわけがないのです。1年に1割あるいは2割も稼げればよし、というスタンスで考えていくことが大切だと思います。

(文:酒井富士子/回遊舎)

【調査概要】
調査時期:2018年8月31日(金)〜9月10日(月)
調査対象:合計6676名(20歳以上の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査 (オリコン顧客満足度調べ)

マネパ奥村泰全社長 プロフィール写真

プロフィール
株式会社マネーパートナーズ 代表取締役社長 奥山泰全

慶応義塾大学商学部卒、マーケティング専攻。個人投資家から証券会社経営に参加。2006年8月に現在の株式会社マネーパートナーズグループ代表取締役に就任(現職)。着任後10ヶ月で新規上場、2013年東証1部に市場替えを果たす。著書に『株式投資入門の入門』(東洋経済新報社)『崖っぷち投資家ボコられ経営塾』(ダイヤモンド社)乃木坂46高山一実さんとの共著『お金がずっと増え続ける投資のメソッド』(PHP研究所)など。