活用事例

【活用事例】エン・ジャパンの活用事例に見る、顧客満足度調査の必要性

エンジャパンの活用事例に見る、顧客満足度調査の必要性

 毎年、広告やマーケティング関係者が多く参加しているイベント『宣伝会議サミット2019〜令和時代のアドエクスペリエンス〜』(2019年11月12〜13日/東京港区・ANAインターコンチネンタルホテル東京)に、今年CS事業本部が初参加し、13日にはセミナー「顧客の背中を押すオリコン顧客満足度調査 〜エン・ジャパンのNo.1戦略を紐解く〜」を行いました。

 当社の調査設計を監修いただいている(株)データビークル 代表取締役で統計家でもある西内啓氏をモデレーターに、オリコン顧客満足度調査の「転職サイト」ランキングで2018年、19年と2年連続総合1位を獲得され、企業ブランディングにご活用いただいているエン・ジャパン(株)の日野将志氏と、CS事業本部の本部長・庄司知の3人でパネルディスカッションという形で、なぜ信頼できる第三者機関の調査が重要なのか。そして、ランキング結果や調査データをどう経営やマーケティングに活かしていくのかなど、具体的な商標活用事例からデータの分析方法まで語りました。

登壇者プロフィール

モデレーター
西内啓氏
株式会社データビークル 代表取締役
最高製品責任者

 東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野助教、ダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員を経て、2014年11月より株式会社データビークルを創業。自身のノウハウを活かした拡張アナリティクスツール『dataDiver』などの開発・販売と、官民のデータ活用プロジェクト支援に従事。著書に『統計学が最強の学問である』などがある。

日野将志氏
エンジャパン株式会社 ブランド企画室
ブランドデザインチーム リーダー

 2012年エン・ジャパン(株)入社。コピーライターとして求人広告制作に従事した後、16年より現部署へ。コーポレートおよび、『エン転職』をはじめとした各種サービスのブランド価値向上をミッションとする。現在はTVCM・OOH・イベントなどの企画制作、マーケティングリサーチ、インハウスでのクリエイティブ制作などを担当。

庄司知
株式会社oricon ME CS事業本部 本部長

 2012年、(株)ORICON NEXT(現oriconME)に入社し複数の新規サービスを立ち上げる。その後、オリコンDサイエンス(現 オリコン・リサーチ)でオリコンの保有するビッグデータの活用や、金融工学を基礎としたサービスの企画・開発を経て、2015年から顧客満足度調査事業(CS事業)に従事、17年より現職。

「シンプルにサービスのクオリティを表現できる」のが魅力

セミナー風景

 まず冒頭に、庄司より「オリコン顧客満足度調査」の概要についてご説明。第三者として完全なる中立な立場で消費者の声を企業様にお届けし、その指標を社会に根付かせていくことで、皆さまの「暮らしの満足度を高めていくこと」がミッションであることをお伝えしました。

 そして、話題はエン・ジャパンによる商標活用事例へ。同社が運営する総合転職支援サービス『エン転職』は、オリコン顧客満足度調査の「転職サイト」ランキングで2018年、19年と2年連続で第1位を受賞。芸人・バカリズムさんと女優・松岡茉優さんが出演するテレビCMでは、その結果を全面に打ち出した「2年連続ナンバーワン篇」が制作・放映されています。

 西内氏より、顧客満足度No.1を謳った広告への反響について質問があると、日野氏は「非常に良いです」と回答。商標を使っている一番の理由としては “シンプルにサービスのクオリティを表現できること”に魅力を感じていると回答いただきました。また、会社のポリシーとしてクオリティに注力していることを挙げ、「掲載情報1つとっても、社員が掲載社に出向いて取材をし、報告するといった作業をとても丁寧に行っていますが、そういったクオリティ面を広告で表現するのは非常に難しいこと。マス広告は情報のシンプルさ、分かりやすさが大切だと思いますが、それを端的に表現する上で“満足度No.1”という表現はすごく価値あるものだなと思っています」(日野氏)とお話しされました。

自社調査は「無意識に都合のいい設問になってしまう」 第三者評価は社内のモチベーションUPにも

  • 日野氏

    日野氏

 また、エン・ジャパンでは「顧客満足度No.1」の商標だけでなく、実際の利用者から得られた調査データもご活用いただいているというお話に。

 日野氏は、自社で受注した調査は「意識していても知らない間に自分たちの都合のいい設問になっていってしまう」点を課題とし、「第三者目線の調査はとても価値がある」とコメント。社内では営業や編集をはじめ、さまざまな部署に弊社のデータを共有いただいているそうで、「調査データを元に『ここが課題だね』『ここを直したほうがもっと良くなるね』といったやり取りをしています。サービス改善につながったり、満足度向上のための次の一手が見えてきたりして、非常に有意義だと思います」(日野氏)と、データについて評価いただきました。

  • 西内氏

 西内氏からの「こういうデータは、現場で働いている方々のモチベーションアップにもつながるのではないか」という問いかけに、「そうですね。それは明らかだと思います」と日野氏も大きくうなずいていらっしゃいました。

データの活用法について「もう少し踏み込んだアドバイスが欲しい」

  • 庄司

 西内氏が顧客満足度調査に対する要望を日野氏に尋ねると、「調査結果をどのように解析すればいいのか、どう活用すればより良いのか、という部分について、もっと踏み込んで解説いただけたりするとすごくありがたいです。たぶんそこがビジネスで一番利いてくると思うので」と日野氏。このリクエストに庄司は、「活用のノウハウなどについてはさらに発信を強化したり、共有する場を設けたりすることで、サービスや業務改善のヒントをご提供できれば幸いです」と応え、背筋を正しました。

 なお、本セミナーでは、わかりやすく“満足度”を体験いただく、リアルタイムアンケート調査を実施。講演にご参加いただいた皆様に、配布したアンケート用紙のQRコードから、セミナー開始「前」には期待度を、「後」には満足度を11段階(0〜10点)で、それぞれスマートフォンから回答していただきました。この期待度と満足度の差が、セミナー全体の満足度を表すことになるのですが、今回、大きな“差異”はない結果となりました。

 そして、その結果を元に、庄司より最もシンプルな満足度の考え方について説明。前述の期待度と満足度との間に大きな差があった場合、寄せられたフリーコメントを元にその差異を埋めていく作業が満足度の改善につながっていくということをお話しさせていただきました。

期待水準、知覚水準

  • セミナー風景

 最後にモデレーターの西内氏が、「本当にクオリティが高い、頑張った企業が公に認められ、世の中に普及していけば素晴らしい世の中になるはず。ぜひオリコンの顧客満足度調査を広告のメッセージとして、またサービスや製品のクオリティ向上にご活用いただければ」と語り、セミナーを締めくくりました。

【そのほかの「活用事例」インタビューはこちら!】
>「商標」の事例
>「調査データ」の事例
>「デジタルプロモーション」の事例

<セミナー概要>
開催日:2019年11月13日(水)
場所:東京港区・ANAインターコンチネンタルホテル東京
セミナー名:「顧客の背中を押すオリコン顧客満足度調査 〜エン・ジャパンのNo.1戦略を紐解く〜」
(『宣伝会議サミット2019〜令和時代のアドエクスペリエンス〜』内にて実施)

〜セミナートピックス〜
●オリコンが顧客満足度調査を行う意味
●エン・ジャパンでは顧客満足度をどのように活用しているのか
●顧客満足度向上のためにどんな打ち手があるのか
●オリコン顧客満足度調査の今後について