ふるさと納税サイト満足度、1位は「ANAふるさと納税」 航空会社ならではのアプローチが高評価

評価項目別でも5項目で首位、「ANAのふるさと納税」サービス向上への取り組み

 そうしたなか、昨年に続く2回目の満足度ランキングで満足度総合1位を獲得したのは【ANAのふるさと納税】(74.44点)。前回の総合順位(2位)、得点(72.56点)をともに上回るとともに、6つの評価項目別では5項目で1位(「サイトの使いやすさ」「手続きのしやすさ」「キャンペーンの充実さ」「コンテンツの充実さ」「地域振興への貢献」)と圧倒的な評価を獲得。なかでも、「サイトの使いやすさ」と「地域振興への貢献」では、2年連続での1位となった。

「ANAのふるさと納税」サイトトップページ

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 本ランキングの特徴は、サイトのユーザビリティーやコンテンツおよびキャンペーンの充実度といったユーザーの利便性だけでなく、制度本来の意義となる「地域振興への貢献」を評価項目に組み入れている点。同項目および満足度総合で1位となる高評価を受けた全日本空輸 マーケティング室カスタマーコミュニケーション部 部長の加藤恭子氏は、同社ならではの独自の取り組みについてこう語る。

「昨年度は、九州北部地区の大雨や台風で被害が甚大だった地方自治体への災害支援や、首里城の再建支援への寄附を進めて参りました。また独自の取組みとして、有名シェフが地域に赴き、地域の魅力や生産者の思いを料理人ならではの視点で発信することにも力を入れて参りました。コロナ禍での取組みとしましては、「新型コロナウイルス被害ふるさとサポート」を立ち上げ、食材等の供給先にお困りの事業者様を支援させていただいております」

 アンケート調査では、マイレージサービスと連携したキャンペーンへの好評が集まっているが、「災害地への寄付の目的が明確で、納得して寄付することができた」(50代・男性)という声も目立つ。国内に広くネットワークを持つ航空会社の利点を活かして各地域をつなぎ、地方貢献、活性化の一翼を担っていることが、志を同じくする多くの制度利用者の心を動かすとともに、高く支持されているようだ。その部分は、制度利用者にとってのモチベーションにつながる重要な位置づけとなる要素であり、サイト全体の利用満足度を底上げしていることが予想される。

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返礼品の魅力が高評価の「ふるさとチョイス」、 “楽しさ”打ち出すサイト構成で親しみやすい「さとふる」

 なお、満足度総合2位にランクインしたのは、【ふるさとチョイス】(74.09点)。評価項目別の「返礼品の魅力」では1位にランクイン(74.64点)。ユーザーからは、寄付金額からの返礼品の検索のしやすさが特徴として挙がっており、独自のシミュレーション機能への評価も高い。項目別の「サイトの使いやすさ」(76.11点)「コンテンツの充実さ」(73.64点)「地域振興への貢献」(72.80点)では2位と、安定した支持を得ており、固定ファンも多いようだ。今回の評価には直結しないが、同サービスを運営するトラストバンクでは、ふるさと納税に関するさまざまな疑問を解決できる場「ふるさとチョイスCafe」(現在は臨時休業中)も提供しており、そういった心遣いも支持される理由の1つとして考えられそうだ。

 満足度総合3位は、お笑いトリオ・東京03が出演するCMでもお馴染みの【さとふる】(73.58点)。お礼品ランキングをはじめ、品目や金額など各種ランキング形式での表示が信頼できると好評。いろいろな品目ごとの人気返礼品を見ることができる“楽しさ”を打ち出すサイト構成に、ユーザーは親しみやすさを覚えているようだ。評価項目別では「返礼品の魅力」(73.41点)と「キャンペーンの充実さ」(70.72点)で2位にランクインしている。

コロナ禍を経て地域支援への意識がより高まる今年、「ふるさと納税」需要が急増する?

 前述しているが、今年は新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言が発令されるなど社会全体が前例のない事態に襲われ、人々の社会に対する意識や価値観、生き方までもがこれまでとは一変するニューノーマルを迎える時代となった。その一方で、近年になって毎年のように発生する大規模な水害などの自然災害も後を絶たない。

 新たな生活様式を模索するなかで、人々の間では社会や地域との共生への意識が強まり、地域支援や社会貢献につながる「ふるさと納税」への関心は、これまで以上に高まっていくことが予想される。コロナの社会への影響はまだまだ予断を許さない状況ではあるが、それぞれ個人で何ができるかの模索が続けられるなか、毎年の期限となる12月に向けて、年末需要は高まりそうだ。

 今回の「ふるさと納税サイト」ランキングでは、満足度総合による人気サイトだけでなく、「手続きのしやすさ」「返礼品の魅力」「地域振興への貢献」といった評価項目別TOP5からも、それぞれが重視するポイントによって有益なサイトが示されている。これまでふるさと納税をしたことがない人、縁がなかった人も、今年はそれぞれの意思と目的を明確に持ったうえで、国民の義務である納税に地域支援を加えてみてはどうだろう。

(文/武井保之)

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ふるさと納税サイト「評価項目別」(全6項目)ランキング

オリコン顧客満足度(R)ふるさと納税サイトランキング「評価項目別」の結果

ANAのふるさと納税 1位受賞コメント

全日本空輸 株式会社
マーケティング室カスタマーコミュニケーション部 部長 加藤恭子 氏

このたびは、総合第1位という評価をいただき大変うれしく思います。
【ANAのふるさと納税】は、日本最大の国内線ネットワークを持つ航空会社として、ANAマイレージクラブ会員を中心としたお客様と国内各地域をつなぎ、地方貢献・活性化の一翼を担うことを目的に運営しております。

昨年度は、九州北部地区の大雨や台風で被害が甚大だった地方自治体への災害支援や、首里城の再建支援への寄附を進めて参りました。また独自の取組みとして、有名シェフが地域に赴き、地域の魅力や生産者の思いを料理人ならではの視点で発信することにも力を入れて参りました。

コロナ禍での取組みとしましては、「新型コロナウイルス被害ふるさとサポート」を立ち上げ、食材等の供給先にお困りの事業者様を支援させていただいております。

現在は斯かる環境下ではございますが、お客様には、ANAのふるさと納税をきっかけとして、まだ見知らぬ地域に興味を持ち、いずれその地へ足を運んでいただきたいと考えております。
ANAは、ふるさと納税を通じて、今後も一過性でなく永続的な地域活性化に貢献して参ります。