コト消費で多様化する映画鑑賞、顧客満足を叶える劇場の4つのポイントとは?

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 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が全国的に解除され、新たな生活様式のもと少しずつ日常を取り戻しつつある日本。休業要請は段階的に緩和され、映画館も各地で徐々に営業を再開し始めている。日本映画製作者連盟によると、2019年の年間興行収入は2611億8000万円(前年度比117.4%)。『君の名は。』や『シン・ゴジラ』、『この世界の片隅に』など、粒ぞろいの作品が並んだ16年を大きく上回り、過去最高の成績を収めた。

 そんな近年の日本映画活況の背景には、時代とともに進化する映画館の存在も大きく、今後の市場回復を支えるカギとなる部分もありそうだ。そんななか、顧客満足度調査を行うオリコンでは「映画館」の顧客満足度ランキングを初発表。集計結果から“選ばれる”映画館のポイントを探る。

>7地域別の「映画館」満足度総合ランキングはこちら

 20年1月8日〜23日の期間、過去1年以内に映画館で映画、またはODS(ライブ・スポーツ中継・演劇など、映画以外のコンテンツを映画館で上映すること)を1回以上鑑賞した15歳以上を対象に、利用した映画館の満足度について調査。全国を7地域に分類し、結果を元に「北海道・東北」「関東」「甲信越・北陸」「東海」「近畿」「中国・四国」「九州・沖縄」と、全7ランキングを発表した(規定の回答者数を満たした企業のみを順位付け)。

 ランキングを構成する評価項目は8つ(「チケットの買いやすさ」「上映作品の充実さ」「スタッフの対応」「ロビーの使いやすさ」「フード・ドリンクの充実さ」「施設の充実さ」「特典・割引の充実さ」「利用のしやすさ」)あり、これらは全33の質問から成り立っている。なお、前述の通り、同調査は緊急事態宣言前に実施したもの。

7地域別「映画館」満足度総合ランキング TOP3

北海道・東北

順位

企業名・映画館名/(得点)

1位

札幌シネマフロンティア (74.55点)

2位

TOHOシネマズ (73.63点)

3位

ユナイテッド・シネマ (72.95点)

関東

順位

企業名・映画館名/(得点)

1位

シネマサンシャイン (77.00点)

2位

横浜ブルク13 (74.58点)

3位

MOVIX (74.21点)

甲信越・北陸

順位

企業名・映画館名/(得点)

1位

長野グランドシネマズ (71.38点)

2位

T・ジョイ (70.91点)

3位

TOHOシネマズ (70.47点)

東海

順位

企業名・映画館名/(得点)

1位

ミッドランド (73.66点)

2位

イオンシネマ (73.28点)

3位

109シネマズ (73.00点)

近畿

順位

企業名・映画館名/(得点)

1位

大阪ステーションシティシネマ (74.72点)

2位

109シネマズ (74.61点)

3位

イオンシネマ (73.96点)

中国・四国

順位

企業名・映画館名/(得点)

1位

広島バルト11 (74.29点)

2位

イオンシネマ (73.30点)

3位

MOVIX (71.89点)

九州・沖縄

順位

企業名・映画館名/(得点)

1位

ユナイテッド・シネマ (75.46点)

2位

TOHOシネマズ (75.18点)

3位

T・ジョイ (74.73点)

>4位以下の結果はこちら(外部リンク)

 結果を見ていくと、7地域でそれぞれ総合1位を獲得したのは、北海道・東北【札幌シネマフロンティア】(74.55点)、関東【シネマサンシャイン】(77.00点)、甲信越・北陸【長野グランドシネマズ】(71.38点)、東海【ミッドランド】(73.66点)、近畿【大阪ステーションシティシネマ】(74.72点)、中国・四国【広島バルト11】(74.29点)、九州・沖縄【ユナイテッド・シネマ】(75.46点)。いずれの地域も、1つのスペースに複数のスクリーンを持つ、シネマ・コンプレックス(以下、シネコン)が首位を占めた。

 回答者が映画館を選定する際(利用前)に重要視した項目を調べると、割合に多少の差異はあれど、各地域で「チケットの買いやすさ」「上映作品の充実さ」「施設の充実さ」「利用のしやすさ」を特に重視している傾向が見られた。今回、総合1位を獲得した映画館の評価項目別の結果を見ると、これらの4項目で1位を獲得している映画館が多く、地域別の調査ではあるものの、“満足度の高い映画館”に必須の共通点として考えられそうだ。