首位は「ディズニー」、コロナ禍に柔軟対応の「くら寿司」「ヨドバシカメラ」など躍進 〜C Space Japan『顧客体験価値ランキング 2020』

 ブランディング専門会社・インターブランドジャパングループのC Space Japanは、今年で2回目となる「顧客体験価値(Customer Experience=CX)」ランキングを発表した。1位に輝いたのは【ディズニー】(CXスコア:7.52)。とくに30代以下から高い支持を得て、昨年の17位から大きく上昇。加えて、【ディズニーランド】(6.97)も昨年26位から7位にランクインした。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う、実写映画の劇場公開中止や長期間のパークの休園など、異例の混乱がありながらも強いブランド力を見せつける結果となった。

>「顧客体験価値(CX)ランキング」TOP50

 インターブランドジャパンは、1974年にイギリス・ロンドンで設立されたインターブランドの日本法人。本ランキングは、これまで欧米で実施されてきた「顧客体験価値(CX)調査」を日本で実施し、顧客視点でのすべての体験を通じた、ブランドの「顧客体験価値(CX)スコア」を数値化し、分析したものとなっている。

 CXスコアは、「好きなブランド」や「優れた顧客体験を提供するブランド」を直接質問した結果ではなく、一般消費者に「顧客の気持ちや求めることを、(1)よく理解している/(2)あまり理解していない」ブランド・企業の両方を想起してもらい、そのブランドについて「顧客が求める体験価値の5要素」を具体的な項目に分解した21項目について評価してもらったもの。それらの数字からなる合成変数としてブランドのCXスコア(−10 〜 +10)を算出している。2020年は、12人以上から想起されたブランドのみをランキングの対象としている。

企業姿勢についても高く評価される「ディズニー」

【ディズニー】、【ディズニーランド】は、「ユーザーが楽しめるように追及をやめない」「カスタマーファースト」といった具体的なサービスに限らず、企業の姿勢についても高く評価されている様子。「(コロナ禍での)ごみ箱の工夫」(※利用者がごみ箱のフタに触れなくても捨てられるように工夫)など、コロナ禍においても顧客中心主義の姿勢が随所で支持され、信頼感につながっているようだ。

 続く2位は、回転寿司チェーンの【くら寿司】(7.25)。withコロナ時代のニーズをいち早く捉え、持ち帰りや宅配、店舗での感染防止対策を徹底したことが支持され、昨年圏外から躍進した。

 3位は、関東を中心にディスカウントセンター及びディスカウントスーパーマーケットを展開する【オーケー】(7.17)。同ブランドは昨年も13位に登場しており、安定して高い評価を得ている。

“新しい生活様式”に対応、「くら寿司」ほか全5ブランドが圏外からTOP20入り

 今回のランキングTOP20のうち、9ブランドは昨年に続きTOP20内にランクイン。【ディズニー】を除く8ブランド(【オーケー】、【JAL/9位】、【任天堂/10位】、【サントリー/11位】、【ファンケル/12位】、【ANA/14位】、【じゃらん/15位】、【味の素/17位】)は、CXスコアの昨年との差がプラス・マイナス1.00以内となっており、環境の変化に影響されずに高い顧客体験価値を維持している。

 また、昨年の圏外から今年TOP20内にランクインしたのは、【くら寿司】のほか、【ヨドバシカメラ/4位】、【阪急百貨店/13位】、【星野リゾート/16位】、【マクドナルド/18位】の計5ブランドで、これらはwithコロナという新しい生活様式・顧客ニーズに対し、迅速かつ柔軟に対応したことで顧客体験価値を高めたという。

 たとえば、4位の【ヨドバシカメラ】は、送料無料や配送の速さなど、テレワーク関連のニーズに応えた購買体験が、ランキングの躍進につながっている。

 C Space Japanは、今年の結果を受け次のように総評している。

「(1)コロナ禍でビジネスの状況が厳しくとも、『心に刻まれた強い記憶』で『高い経験価値』を保ち続けるブランドと、(2)コロナ禍での迅速、徹底した対応で、体験価値を上げたブランドが高い評価を得ており、これはピーク・エンドの法則(※)が働いていることを物語っています。

 コロナ禍により顧客と直接接する機会は減少しても、テクノロジーを活用し、変化を捉え、顧客の気持ちや求めることの本質を理解し、その期待を超え顧客を軸にビジネスを進めていくブランドが顧客体験を高く評価されています」

※一連の体験において、もっとも感情が動いたとき(Peak)と、終わったとき(End)の記憶だけで、その経験の全体的な印象が決定される。ピーク以外の情報は、たとえそれが感情の持続性や総和量であったとしても喪失はしないが、比較にはあがらない。

C Space「顧客体験価値(CX)ランキングTM 2020」 1位〜50位