活用事例

【活用事例】赤帽|「一番の魅力」をダイレクトに訴求する商標活用、組合員の士気向上にも絶大な効果

全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会 事務局長の嵯峨徹也さん

 農家が集まって組織した農協と同様に、中小企業等協同組合法に規定された「事業協同組合」という組織体の全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会(赤帽)。所属する組合員が貨物軽自動車運送事業を営む「個人事業主」という特性を強みに、引越しや緊急搬送、定期搬送、路線便では送れない大きな貨物の配達を全国で展開。

 引越しについては、コストパフォーマンスの高さなどが利用者から支持され、専業業者ではないにもかかわらず、最新の2021年 オリコン顧客満足度(R)調査 引越し会社ランキングで総合2位、サービス構成に沿って設定された評価項目別ランキングでは全7項目中5項目で1位の評価を得ています。

 そんな同組合では、2013年からオリコン顧客満足度調査の「商標」を、宣伝活動やブランディングにお役立てくださっています。どのような目的でご契約いただき、また効果を感じてくださっているのか。全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会 事務局長の嵯峨徹也さんにお話をうかがいました。

>全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会(赤帽) 公式サイト(外部リンク)

活用したもの
【商標】引越し会社 ランキング
●ご契約開始:2013年〜
●主なご契約内容(ご契約期間):
(1)評価項目別「コストパフォーマンス」1位
  (2013年1月〜2021年12月 ※9年連続 年間契約)
(2)評価項目別「作業内容」1位
  (2018年1月〜2021年12月 ※4年連続 年間契約)
(3)総合1位
  (2020年1月〜12月)

●主な活用用途:自社ホームページ、バナー画像、広告、ノベルティグッズ、プレスリリース、組合内で配布する冊子、事業説明会、組合員向け研修会、SNS など

>各種「商標ロゴ」利用に関するお問い合わせはこちら

※この内容は、2021年9月時点のものです

効果の実感
第三者による顧客満足度調査の結果は、信頼度が高い。
 オリコンの権威性の高さも魅力

●評価項目「コストパフォーマンス」「作業内容」の商標利用で、一番伝えたいこだわりダイレクトに消費者に訴求できる

客観的事実に基づく品質訴求のため、問い合わせなど「次の行動」につながりやすい

●「○年連続1位」という連続記録が加わることで、よりサービスの質の高さが伝わりやすい

●顧客からの評価(=信頼)は、組合員の責任感・モチベーション向上に絶大な効果

●新規加入を考える“未来の組合員”に対しても、「安心して入ってきて」というメッセージが伝えられる

「個人事業主」の組織だからこそ実現する、コスパの高い引越しサービス

――まずは、貴組合の事業内容について、教えてください。

  • 全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会のロゴマーク

嵯峨さん 全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会(以下、赤帽)は、中小企業等協同組合法に規定されている「事業協同組合」で、農家が集まって組織した農協や、漁師が集まって組織した漁協と同じように、貨物軽自動車運送事業者である赤帽組合員が集まって組織化されたものです。

 全国各都道府県に44の協同組合があり、約180ヶ所の組合本部・支部・営業所等が存在。約9000人の赤帽組合員が、引越しや緊急搬送、定期搬送、路線便では送れない大きな貨物の配達などのご用命を承っています。

 配達には、トラック型の軽自動車を使用しており、荷台の高さを最大180pまで上げられるので、単身の引越しならほとんどのケースは1台でまかなえます。さらに、軽自動車は貸切りでお使いいただけますので、荷物の紛失などなく安心ですし、他社に比べて簡易な梱包で済むので、煩わしい荷造りも簡素化できます。

トラック型の軽自動車で行う搬送・配達が、赤帽のポイントの1つ

トラック型の軽自動車で行う搬送・配達が、赤帽のポイントの1つ

――貴組合の大きな特徴は、それぞれが独立した「個人事業主」であることです。赤帽だからこそ実現できる引越しサービスの強みや魅力、こだわりとはなんでしょう?
嵯峨さん 赤帽は組織ではありますが、他社さんのような立派なオフィスはありませんし、宣伝広告や販促物に大きなコストをかけることもしていません。そういった間接経費がないぶん、手頃な価格でサービスを提供することができているんです。この点は、お客さまに対しての大きなアピールになっていると思います。

 また、これはどちらかというと事業主側のメリットと言えるかもしれませんが、各事業主は組合からの用命だけでなく、お客さまから直々に仕事のご依頼を受けることが可能。お客さまにご満足いただき、高い評価を得ることができれば、リピーターになっていただけたり、お客さまの友人知人を紹介していただけたりと、事業主個人で顧客を増やしていくことができるんです。お客さまには、「またあの人にお願いできる」というような安心や信頼をご提供できているのではないかと思っています。

――オリコン顧客満足度 引越し会社ランキングでは、評価項目別「コストパフォーマンス」において9年連続で1位を獲得されています。その要因は、いまお話しいただいた貴組合の特徴とこだわりにあるのですね。

  • 赤帽の首都圏組合での研修会の様子 ※写真は、コロナ禍前に行われたもの

    赤帽の首都圏組合での研修会の様子 ※写真は、コロナ禍前に行われたもの

嵯峨さん ただ安いだけでは、「安かろう悪かろう」になってしまう危険があります。ですから、組織として組合員研修を行うなど、サービス向上のための教育はかなり注力して進めています。

 お客さまから「ありがとう」「助かった」と言われるような親身なサービスを提供するために、臨機応変で正確な対応ができるよう、年に1回は組合単位で研修会を行い、言葉遣いや服装といった基本的なことも含めた包括的なマナー研修を行っています。

――コロナ禍において、運送業者、引越し業者は苦難を強いられる場面も見られましたが、貴組合はいかがでしたか?
嵯峨さん 人の移動が抑制されたことにより、企業内の引越しや定期配送が減ってしまいました。一方で、PCR検体やワクチンなど、コロナ禍に初めて発生した配送について、赤帽のネットワークを活用し、情報を交換することによって、全国で受注が増えました。

 とくにワクチン接種の予診票は信書の扱いになるので特定信書便の資格がなければ運べないのですが、全国の多くの組合がその資格を持っているので、ここぞという場面で強みを活かすことができました。また、貸切り便という強みを活かして、会社から各社員の自宅にパソコンを運ぶというようなテレワークにまつわる依頼も増え、世の中のニーズに対応した仕事を担うことができました。

宣伝活動に大きな予算が割けないなか、商標の「費用対効果」の高さを感じ利用を決意

全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会 事務局長の嵯峨徹也さん

全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会 事務局長の嵯峨徹也さん

――オリコン顧客満足度の商標は、2013年より引越し会社 評価項目別「コストパフォーマンス」を9年連続でご契約いただいています。改めて、ご利用を決められた理由を教えてください。
嵯峨さん コストパフォーマンスの良さは、先にも申し上げた通り、我々が一番訴求したい魅力とこだわりです。それをオリコンさんという、市井にも浸透している客観評価の権威ある企業による商標を使ってPRできるのであれば、宣伝広告の手段としては非常に有効なのではないかと考えました。

 それまで、他社さんの商標を使ったことはありませんでしたが、調査方法についての説明を受け、オリコンさんの調査・商標には大きな価値があると感じたんです。大きなお金が使えないながら、これまで地道に行ってきた宣伝活動を見直し、新たに商標を活用した宣伝に挑戦することにしました。

――評価項目別「作業内容」においても、4年連続で商標をご利用いただいています。最新2021年の調査では、全7つの評価項目別ランキングのうち5つの項目で1位を獲得されていますが、「コストパフォーマンス」と「作業内容」の2項目を選ばれているのはなぜでしょう?
嵯峨さん 予算に限りがあるので、1位の項目を複数いただくと、どれを使えばいいのか頭を悩ますところではあるのですが(笑)、引越しはコストパフォーマンスだけでなく、お客さまにどう対応するかという点も評価として見られる点だと思います。その意味では、「作業内容」はお客さまにわかりやすく、ダイレクトに響く項目だと考え、利用を決めました。

 毎年、継続契約させていただいている理由としては、十分に費用対効果が得られていると感じているから。また、「○年連続1位」という連続記録が加わることで、サービスの質の高さがより伝わりやすく、そういった点も継続利用に至っている理由の1つと言えます。

客観的事実に基づく魅力訴求は、見込み顧客の「次の行動」を促す

――商標をご活用いただき、具体的にはどんなところに有用性を感じられていますか?
嵯峨さん 大きく分けると、以下が挙げられると思います。

(1)お客さまに向けたわかりやすい情報発信・魅力訴求
(2)個人事業主である赤帽組合員の士気向上
(3)新規組合加入検討者に向けたブランド力・信用訴求

嵯峨さん (1)に関しては、受注に直結するツールとして役立っていると思っています。一般の方が商標を目にしたことで、「コストパフォーマンス」や「作業内容」が優れた組織なのだとひと目で解釈してくれますので、そこから「見積りを取ってみよう」「仕事を依頼してみよう」などと、行動に移していただけている実感があります。

 また、実際の評価と仕事ぶりがマッチし、「さすがコストパフォーマンス1位を獲っている会社だね」と言われることは、組合員の士気向上になるとともに、お客さまに「また次も使おう」と思っていただける動機となりますので、組合員の利益や事業を継続し続けられることにもつながっています。

――お客さまに向けた商標活用について、具体的にはどのような媒体や場面で活用されているのでしょうか?
嵯峨さん メインは公式ホームページです。商標を活用したバナー画像に、オリコンさんの引越し会社ランキングの結果ページへのリンクを貼らせていただいています。そうすることで、公式ホームページを訪れた方は、赤帽の評価と利用者の生の声が確認することができます。利用者の意見というのは、利用を検討していらっしゃる方々にとって非常に有益な情報ですので、有効活用させていただいています。

赤帽のホームページ

赤帽ホームページでのオリコン顧客満足度 引越し会社ランキング商標の活用法

嵯峨さん そのほか、名刺やチラシ、イベントで配るうちわなどの販促品にも活用しています。商標はアイキャッチ効果が高いので、お客さまと名刺交換した際など、必ずと言っていいほど話題になります。

 自分たちが10個、20個の言葉を重ねて「赤帽はここが良いんですよ」と説明しても、本当にそうなのか?と思われがちですが、オリコンさんの評価は客観的事実なので、端的に「お客さまからどう評価されているか」を根拠に、我々のサービスの魅力を訴求できるのが大きなメリットだと思います。それは組合員を集めての研修会や、新規組合加入検討者に対しての事業説明会の際も同じです。

商標を活用した名刺

商標を活用した全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会(赤帽)の名刺

商標を活用したチラシ

オリコン顧客満足度 引越し会社ランキング 評価項目別「コストパフォーマンス」「作業内容」1位の商標を活用した、赤帽のチラシ

商標を活用したうちわ

オリコン顧客満足度 引越し会社ランキングの商標を活用した、赤帽のうちわ

イベント写真は、世界的な新型コロナウイルス感染拡大前に行われたイベントの模様

※イベント写真は、世界的な新型コロナウイルス感染拡大前に行われたイベントの模様

顧客からの評価(=信頼)は、組合員の安心感・モチベーション向上に絶大な効果

全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会 事務局長の嵯峨徹也さん

――それが、先ほど挙げていただいた効果のうち、(2)個人事業主である赤帽組合員の士気向上、(3)新規組合加入検討者に向けたブランド力・信用訴求 に該当するということですね。
嵯峨さん はい。「コストパフォーマンス」「作業内容」は組合員の仕事の増減に直結する評価ですし、赤帽事業に興味を持っている方に対して、「安心して入ってきてください」というアピールになるので、題材としてかなり使わせていただいています。赤帽では現在、東京・千葉・神奈川・埼玉を管轄する赤帽首都圏組合に婦人部が設置されるなど、女性の加入にも力を入れていますので、安心・信頼を訴求できることは非常に強みになっています。

 新型コロナの影響で転職等を考える方が増加したからか、独立開業・フランチャイズ情報の総合サイト上での資料ダウンロード数がこの1〜2年で4倍くらいになっているのですが、もしかしたらこうした問い合わせ増加にも、間接的に商標の効果があるのかもしれません。

  • 年に一度、各組合で行われる組合員研修会の模様 ※写真は、コロナ禍前に行われたもの

    年に一度、各組合で行われる組合員研修会の模様 ※写真は、コロナ禍前に行われたもの

  • 赤帽の事業加入説明会の模様 ※写真は、コロナ禍前に行われたもの

    赤帽の事業加入説明会の模様 ※写真は、コロナ禍前に行われたもの

嵯峨さん また、赤帽では、組合員同士で仕事を融通するケースもあるので、定期的に行う研修会は組合員同士の大切なコミュニケーションの場ともなっているのですが、商標によって組合員同士の結束が強まり、「自分のせいで評価が下がらないようにしなければ!」というような、1人ひとりの士気向上にもつながっていると思います。ランキング結果については、月に1回、全組合員に配布している「赤帽新聞」でも共有させていただいています。

月に一度、全組合員に配布される「赤帽新聞」

月に一度、全組合員に配布される「赤帽新聞」

――宣伝広告ツールとしてだけでなく、組合内のコミュニケーションツールとしても積極的に活用いただき嬉しいです。実際、組合員の方々からはどのような反応がありましたか?
嵯峨さん 「引越し」は、赤帽の3本ある仕事の柱のうちの1つなのですが、お客さまと密に接し、また配送単価が高い仕事なので、とくに力のある若い組合員が好んで受注しています。ですから、引越しのカテゴリーで評価をいただけたということは、若い組合員が創意工夫して仕事をしていることが評価されたと捉えられ、組合内においては「最近の若い組合員はよく頑張っているね」という評価にもつながっています。

 一方で、高齢でも昔から引越しを担っているベテランも多数おり、そういう方々の老練なサービスがお客さまに気に入っていただけている、という評価にもなっています。

――今後、商標利用についてはどのような展望をお持ちでしょうか?
嵯峨さん 引き続き、商標をきっかけに、多くの方々に本サービスの魅力を知っていただき、またご利用いただけると嬉しいなと思いますので、使い方については工夫していきたいと考えています。

 また、赤帽の魅力がすべて凝縮されている「コストパフォーマンス」の評価項目で10年連続1位の評価がいただけるよう、その後も連続記録を守り続けられるよう頑張っていきたいです。コストの安さには自信がありますので、あとは品質の高いサービスを継続してご提供するためにどうしたらいいかに一層、注力していきたいと思います。

――お取り組みを楽しみにしています。有意義なお話をありがとうございました!

(インタビュー・文/河上いつ子)

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記事公開:2021年9月13日
(記事内の役職などの情報は、すべて取材時点のものです)