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ブラス・河合達明社長が語る「最高の結婚式」の原点

5.「原点に立ち返らせてくれる」 “ブラス・スタイル”を決定付けた1号店の存在

今なお人気を集める、ブラス1号店の「ルージュ:ブラン」

今なお人気を集める、ブラス1号店の「ルージュ:ブラン」

 独自の空間ときめ細やかなサービス、またハウスウエディングの隆盛期ともマッチして、1号店は大盛況。その人気を受け、河合氏は店舗数を増やしていく。冒頭、ブラスの3つのこだわり(「完全貸切ゲストハウス」「ウエディングプランナー一貫制」「オープンキッチンスタイル」)は、最高の結婚式を追求するなかで確立されていったものだと紹介したが、それはハウスウエディング事業スタート当初の“葛藤”が大きく関係している。

「当時、周りを見渡すと、1つの会場に3つほどバンケットを作って、年間600〜700件くらいの結婚披露宴を請け負うハウスウエディング事業者が多かったんですね。かたや弊社は、1つの会場に1バンケットなので当時は年間約150件。会社として成長していくためには、店舗によって大きく展開するのもありかもしれないけれど、でもなぁ…って。そんなふうに自問自答を繰り返すなかで、原点に立ち返らせてくれたのが1号店の存在でした。いくら会社が成長しても、最高の結婚式が創れなければ意味がないじゃないかって。腹を決めたのはハウスウエディング事業を始めて4年が経った頃、4〜5店舗目ができたあたりだったと思います。他社にとって有効な戦略でも、うちではやらない。たとえ非効率でも、ブラス独自のやり方でコツコツ頑張って勝負しようと」(河合氏)

「他社がやらないことをやる」。この大きな決意が、今日の顧客からの信頼につながっている。

プロフィール

河合氏

河合達明(株式会社ブラス 代表取締役社長)
 1966年、愛知県稲沢市生まれ。21歳のとき友人から結婚式の司会の依頼を受け、人生初の司会に挑戦。以後、会社員として働きながら、友人・知人から依頼を受けた司会を続けていたところ、司会者事務所にスカウトされ所属。1998年、結婚式の司会者派遣を行う有限会社ブラスを設立。多くのホテルや専門式場を司会者として回るうちに、「もっと良い結婚式を創りたい」という思いが募り、2003年に愛知県・一宮市の住宅展示場を結婚式専門の施設「ゲストハウス」としてリニューアル。1号店となる「ルージュ:ブラン」を開店し、ハウスウエディング事業をスタートさせた。2016年に東証マザーズ・名証セントレックスに新規上場。2017年には東証一部・名証一部へ市場変更を果たす。2020年3月20日には、千葉県船橋市に関東初出店となる「アコールハーブ」を、同4月には京都府京都市に「アトールテラス鴨川」を新規オープン。2020年4月現在、全国に23店舗の直営店型ゲストハウスを展開する。また、婚礼衣装のレンタルやレストラン運営、司会、演出業なども行っている。

>ブラス 公式サイト(外部リンク)
>ブラス コーポレートサイト(外部リンク)

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