CS/ES用語辞典

苦情、クレーム、コンプレイン

 顧客が企業の製品・サービス利用時に感じた不満内容および、その不満への対処希望内容のうち、対象企業に申告・要求したもの。

 クレーム(Claim)は、英語の意味上は「要求」「請求」であり、不満のあるなしにかかわらず使われる単語だが、日本国内の企業では苦情と同義に解釈・利用されているケースが多い。コンプレイン(Complaint)は、英語の意味として苦情と同義だが、日本国内の企業ではあまり用語としては用いられていない。

ポイント
 なお、ISO10002(苦情対応マネジメントシステム)においては、苦情について次のように定義されており、本用語集の定義と同様である。

「製品又は苦情対応プロセスに関して、組織に対する不満足の表現で、その対応又は解決が、明示的又は暗示的に期待されているもの」

 注意したいのは、ISOの捉え方として「製品」はモノとサービスの両方を含むこと、また「組織に対する」という意味において個人攻撃ではないという点だ。また、特に「対応又は解決が、明示的又は暗示的に期待されている」という点については、解決してほしいという要求がなくとも、企業は苦情内容から個別対応、もしくは組織的な改善などの対応を行う余地があることを示している。

(監修:日本能率協会コンサルティング(外部リンク)

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