製品やサービスの購入・利用体験および、そこから派生するなんらかの顧客体験(Customer Experience=CX)から得られる顧客価値。
製品やサービス自体の機能から得られる便益とは区別される。例えば、自動車の利用は「高速移動」といった価値をもたらすが、それによって家族との時間が増えたり充実したりすることで、家族との一体感が生まれるといった点が体験価値である。
なお、体験価値と経験価値は用語として意図的に使い分けられているケースもあるが、誤解なく確立され支持されている使い分けの基準は未だにないため、本サイトでは体験価値と経験価値は同一のものとして紹介する。
ポイント
製品やサービスの機能・性能と対価という観点が「製品」の主語であるのに対し、「体験価値」は顧客が主語であり、同じ製品であってもどのような体験を伴うかによって価値の内容や幅が大きく変化する。
機能・性能といった既知かつ客観的に測定・比較しやすいことからもたらされる価値を競うのではなく、体験価値を追求することで、より自社への支持を高め顧客との関係強化につながるという主張がある。
(監修:日本能率協会コンサルティング(外部リンク))