【活用事例・調査データ編】スウェーデンハウス|サービス品質に加え「営業スキル」も磨ける!データの有効活用術

スウェーデンハウス 営業推進部の(左から)大川保彦さん、藤本狩名弘さん

 1984年の設立以来、一貫して“北欧クオリティ”に裏打ちされた高品質の住まいを提供し続けているスウェーデンハウス。機能性からデザインに至るまで、随所にこだわりが感じられる住まいは、実際に家を建て暮らしを営む多くの人々に支持され、オリコン顧客満足度(R)調査のハウスメーカー 注文住宅ランキングでも2015年の発表開始以来、7年連続で顧客満足度総合1位を獲得。最新2021年度の調査では総合に加え、評価項目別ランキングでも全14項目で1位を達成(通算2度目)するなど、さまざまな角度から高い評価を集めています。

 好調の波に乗るスウェーデンハウスですが、2015年当時は課題も多かったといい、それらの問題解決にオリコン顧客満足度がご提供するサービス(「商標」「調査データ」「デジタルプロモーション」)が活用されています。それぞれ、どのような目的で導入し、継続利用していただいているのか。スウェーデンハウス 営業推進部の大川保彦さん、藤本狩名弘さんにお話をお聞きしました。

>スウェーデンハウス 公式サイト(外部リンク)

活用したもの
【調査データ】ハウスメーカー 注文住宅
●ご契約開始:2015年〜
●ご契約内容:レポートプラン内「カスタムプラン」(2015年〜2021年度 ※毎年)

>調査データ、レポート販売メニューの詳細はこちら
※この内容は、2021年8月時点のものです

効果の実感
第三者機関による顧客満足度データはとても貴重
 加えて、プロによる分析レポートは非常に価値があり、費用対効果も高い

●調査データ・分析レポートをもとに、各所で課題や改善点の話し合いが積極的に行われるように

●調査データは「営業トーク」の引き出しを増やし、説得力を高める
 2020年度の契約棟数は、昨対比113%を達成

●客観的な評価(データ)を読み込むことは、従業員にとって自信にもつながる

●オリコン顧客満足度の調査データは、サービスの改善・向上、営業活動に加え、経営方針や予算の決定などにも寄与

●大きな変革期を迎えている住宅業界において、調査データの有効活用はますます重要な局面へ

調査データは「営業トーク」の引き出しを増やし、説得力を高める

スウェーデンハウス 営業推進部 部長の大川保彦さん

スウェーデンハウス 営業推進部 部長の大川保彦さん

――御社では、調査データメニューのうち、レポートプラン内の「カスタムプラン」を2015年より毎年ご契約いただいています。これは、自由回答集などのデータに加え、各企業の強みや改善点などをまとめた、弊社分析チームによる分析レポートをご提供するプランですが、ご利用を決めたきっかけを教えてください。
大川さん 2015年当時は課題が多くありましたので、調査データの内容が率直に魅力的だなと感じ、契約させていただきました。弊社の状況を鑑みてご提案いただいた「カスタムプラン」を選ばせていただいたのですが、今はこのプラン以外は考えられません。そもそも、第三者機関による顧客満足度調査のデータというのは、とても貴重なものです。加えて、競合分析や年代別などプロによる詳細な分析レポートは非常に価値があり、また費用対効果が高いと感じるからです。

――調査データ・分析レポートを、課題解決などに活かしていただいているのですね。主にどなたが、どのように資料を見ていらっしゃるのでしょうか。
大川さん まずは、上層部のほうで確認し、その後は共有フォルダーに入れて誰もが見られるような環境を作り、各々で活用していきます。営業担当、設計担当、施工担当など、各支店や部門ベースで、調査データ・分析レポートをもとにしたミーティングや勉強会が積極的に行われているほか、1〜2ヶ月に一度くらいのペースで、支店長・部長会議などでもデータをもとにした課題や改善点の話し合いがされています。

調査データ・レポート確認・活用の流れ

スウェーデンハウスによるオリコン顧客満足度の調査データ・レポート確認・活用の流れ

――活用するようになって、改善されたことは具体的に何かありますか?
大川さん 以前、評価項目別ランキングにおいて、「設計担当者の対応」と「施工担当者の対応」の項目が1位を逃していた時代があったのですが、その時は、それぞれの部署が自分たちに何が足りないのかを考え、改善につなげていきました。また、私が営業推進部の所属ということもあるかもしれませんが、身をもって変化を感じるのはやはり営業トークです。

 お客さまに対して営業マンがデータを根拠にした的確なプレゼン資料を作ることができるので、説得力がありますし、当社に対する信頼度の向上にもつながったと思います。弊社の場合、住宅性能においては、数値での実証を強く打ち出してきた企業風土がありますし、お客さまの中にも分析肌の方が多くいらっしゃいます。調査データは、営業マンにとって営業トークの引き出しが増える結果になっていて、おかげさまで2020年度の契約棟数は、昨対比113%を達成することができました。

 本年度は4月に、東京本社の会議室からリモートで全国の営業支店をつなぎ、営業推進を中心とした従業員に向けて、分析レポートをもとにした調査データの勉強会を、オリコンさんの分析チームのご担当者さまに行っていただいたのですが、こちらも大変役に立ちました。
>【レポート】調査データ勉強会の様子はこちら

 単に「オリコン顧客満足度ランキングで1位を獲った」というだけでは、営業トークとしては弱い。なぜ、1位の評価が得られたのか? そのうえで現状、自分たちには何が足りないのか? それらを深く知り、理解することで間違いなく営業トークの幅は広がりますし、お客さまにも自信をもって自社の魅力をお話しできるようになり、説得力が増します。

自社の調査データからは掴むことのできない営業活動や経営方針、予算の決定にも寄与

――先ほど、全社で調査データ・分析レポートを有効活用してくださっているとお話しいただきましたが、御社は、CS(顧客満足)推進において、どのような体制を作られていますか?
藤本さん 東京本社と各支店にお客さまセンターを置いています。弊社は、「HUS DOKTOR(ヒュース ドクトル)50」という50年間無料定期検診システムを設けており、お引き渡し後10年目までに計7回の定期点検を実施、10年目以降50年目までは5年ごとにご要望に応じて住まいの無料検診を行っていますので、オーナーさまとのお付き合いは大変長く、密になっています。定期点検や検診については、お客さまセンターのスタッフがお伺いしていますが、お客さまからのご相談やお困りごとについては営業担当者や設計担当者、工事担当者に直接連絡をいただくこともあり、アフター担当者だけが窓口というわけではない部分が、お客さまにご安心いただけている弊社の長所ではないかと思います。

スウェーデンハウス 営業推進部の藤本狩名弘さん

スウェーデンハウス 営業推進部の藤本狩名弘さん

――自社で行う調査には、どのようなものがありますか?
藤本さん お客さまには、(1)着工1ヶ月後、(2)お引渡し1ヶ月後、(3)ご入居1年目の定期点検後、と計3回のアンケートにご協力いただいております。そこでお客さまセンターに寄せられた声は直ちに担当拠点にフィードバックし各部門・各担当者の業務改善に役立てています。

 そのほか、ホームページ上でもオーナーさまからのお声をいただきやすいよう、トップメニューにオーナーさま専用のお問い合わせ窓口を置いています。そこにいただくお声はちょっとしたお困りごとやご相談ごとも多いのですが、なかには胸が痛くなる“イエローカード”、“レッドカード”もあります。

 その場合も、本社と各支店責任者の間で連絡を取り合い、どう対応すべきか、しっかりと連携してお客さまと誠実に向き合うことができるよう動いています。また、2年前からはお客さまからいただいたお電話の内容を自動でテキスト化するツールを導入し、お客さまの声を的確に社内伝達することにも取り組んでいます。

――自社で行う調査とオリコン顧客満足度調査のデータは、どのように使い分けているのですか?
藤本さん 自社で行うアンケートは、支店ごとの満足度評価が部門別に出ますので拠点間での切磋琢磨に役立っていると思います。そもそも、弊社に寄せられるアンケートやお声というのは、お客さまのお住まいづくりに携わらせていただいた各担当者への直接的なお叱りや応援、あるいはご自宅の設備や建具に関する不具合など、個々のお客さまの具体的な案件が主なのですぐに対応が求められるという点で、オリコン顧客満足度調査とは毛色がまったく異なります。

 どちらもサービスの改善・向上という点では同じですが、オリコンさんの調査はそれに加えて、長期的な視点で営業活動や経営方針、予算の決定などにも寄与しています。また、スウェーデンハウスに対する総合的評価という意味合いが高いため、社員にとって自信となり、「その評価を汚すわけにはいかない!」という、責任感にもつながっていると思います。

スウェーデンハウスの自社調査とオリコン顧客満足度調査の使い分け

大きな変革期を迎えている住宅業界において、調査データはますます重要に

――調査データや分析レポートについて、今後はさらにどのように活用したいとお考えですか?
大川さん 方法は計り知れないくらい、たくさんあると思います。今、住宅業界は、住宅展示場1つとっても必要なくなるのではないか?と言われるほど、大きな変革期を迎えています。そういうなか、お客さまが何を考え、弊社に対して何を望んでいるのか。調査データを活用して経営方針や営業方法を決めることは、ますます重要になってくると思います。

藤本さん とくに我々の業界は今、お客さまのターゲット層がどんどん若年化している傾向があります。弊社でもメインのボリュームゾーンは30代前半ですし、次のボリュームゾーンは20代後半のご夫婦です。かつ、ほとんどのお客さまにとって家を建てるのは生涯に一度の大きなお買い物ですから、基本的にリピーターになりにくいという特徴があります。そのような点からも、満足度評価というのは影響力が高く貴重なデータだと捉えています。

 これからのお客さまに何が一番響くのか。それは世代ごとに異なると思いますし、各々に合わせて説得力をもってご案内するためには、日々、調査データ・分析レポートをもとに自社の強み弱みを冷静に把握してトークを磨いたり、見直しを行ったりしていくことが必要だと思います。成果につなげていくことができるよう、これからも積極的にデータを活用していきたいと思っています。
(インタビュー・文/河上いつ子)

【レポート】オリコン顧客満足度 調査データ勉強会に潜入!

オリコン顧客満足度では、ランキング作成に必要な設問とは別に、各種サービスを利用する際の重視点といった消費者意識、(他者への)推奨意向、再利用意向など、さまざまなマーケティングデータも聴取。「調査データ・分析レポート」として、提供を行っています。さまざまな販売メニューがありますが、弊社分析チーム担当者による「分析レポート」が納品物に含まれるレポートプランご契約の企業さまについては、ご希望により調査データ・分析レポートのプレゼン会や勉強会を無償で行わせていただいています。オリコン担当者が説明・解説を行う会とは、どういったものなのでしょうか?

スウェーデンハウス 東京本社で行われた調査データ勉強会の様子 ※(左から)常務取締役執行役員の三宅英仁 事業統括本部長、執行役員の大川保彦 営業推進部長、営業推進部の藤本狩名弘さん

スウェーデンハウス 東京本社で行われた調査データ勉強会の様子 ※(左から)常務取締役執行役員の三宅英仁 事業統括本部長、執行役員の大川保彦 営業推進部長、営業推進部の藤本狩名弘さん

 4月22日、スウェーデンハウスの東京本社を拠点に、各地にある営業支店をオンラインでつないだ「オリコン顧客満足度調査データ勉強会」が行われました。今回、対象となったのは、営業担当者を中心とした従業員の方々で、繁忙期にあたるゴールデンウィークに向け、改めて自社の魅力や強みを把握するとともに、結束を高める目的で開催されました。当日はWeb会議ツールZoomを通じて、163名の従業員の方々が参加。当日のハイライトをお届けします。

【13:30】勉強会スタート! 本社役員から従業員のみなさんに激励の言葉

 オンラインで各地をつなぎ、勉強会スタート。まずは、常務取締役執行役員の三宅英仁 事業統括本部長、執行役員の大川保彦 営業推進部長から、現場で活躍するメンバーに向け日頃の労いの言葉が語られました。そして、コロナ禍の影響により「暮らしやすい家」が求められ、スウェーデンハウスの魅力がより伝わりやすくなってきていること。今回の勉強会を通して、改めてオリコン顧客満足度調査1位の自社の強みを把握して、営業活動に活かしてほしい旨をお話しされました。

【13:38】オリコン営業担当よりごあいさつ

 オリコンの営業担当より、改めてごあいさつ。日頃は直接やりとりする機会があまりない現場のみなさんにネットを通してお目にかかることができ、担当者も嬉しい様子でした。

【13:40】勉強会のために作成した資料を元に、分析チーム担当者がプレゼン

 いよいよ本編へ。スウェーデンハウスさまの分析レポート作成を手がけた担当者が登壇し、(ご契約いただいたカスタムプランで納品した分析レポートを元に)この日のために作成した資料をスライドに映しながら、30分間かけてプレゼンテーションを行いました。

 改めて、オリコン顧客満足度調査がどんなものなのかをご説明したうえで、ハウスメーカー 注文住宅ランキングで7年連続総合1位を獲得されたことについて、他社との得点差などを解説しながら、どれだけすごいことなのかをご説明。ビジネスシーン以外ではあまり馴染みのないNPS(R)(顧客ロイヤルティを数値化して測る指標の1つ)については、概要や算出方法、他業界の平均値などについてお話ししながら、スウェーデンハウスさまの数値の高さをお伝えしました。

 また、調査結果のフリーコメントの中には、「家そのもの」だけでなくスタッフの方々を称賛するコメントも多く、日々のみなさんの頑張りが評価につながっていることをご説明。ぜひ、これらの調査データ・評価を、今後の活動につなげていってくださいとお伝えしました。

【14:10】質問コーナーでは、素朴な疑問も

 プレゼン終了後は、質問コーナーへ。発表させていただいた内容などについて、参加者のみなさんから疑問・質問を受け付けました。意外にも(!?)オリコン顧客満足度の調査方法や、ほかにはどんな企業が調査データや商標を活用しているのか?など、素朴な質問も多く寄せられ、今後はさらに情報発信を強化していかなければいけないな、と弊社としてもさまざまな気づきをいただきました。

【14:30】約1時間で終了、皆さんおつかれさま&ありがとうございました!

【スウェーデンハウス 活用事例インタビュー】
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記事公開:2021年8月19日
(記事内の役職などの情報は、すべて取材時点のものです)